2011年7月号


おいしい劇場
Scene 11.

モナ・リザは高脂血症で妊娠中だった
●身長163センチ体重74キロ
 モナ・リザが高脂血症だったということは、実は内科医の間ではよく知られた話のようです。謎の微笑をたたえた目頭に描かれた小さな粒は、黄色腫つまり脂肪のかたまりに違いなく、診断の目安になる徴候だそうです。しかも上唇に、ワインの飲み過ぎか、消化不良か、口内炎の徴候を示す発疹もある。
 コレステロールの多い食事をとっていれば肥満も当然、肖像から推定して、体型は163cm74kgだったろう、という説もあります。

●女性が1番美しいのは妊娠4ヶ月のころ
 それだけではありません。モナ・リザは妊娠中だったという説がきわめて有力です。ホルモンの関係で皮下脂肪が沈着して肌が艶やかになり、特に4ヶ月ころは、心身共に安定して幸せのピークを迎える。女性が一生で一番美しい時期である、というのです。
 このことは、モデルは誰かという、モナ・リザ最大の謎を解く鍵でもあります。
 描かれた時期とモデルの条件から、いまのところ、フィレンツエのF・ジョコンダの2度目の妻リザとマントヴァ侯妃イザベラ・デステが最終候補のようです。

●誰もが永遠の女性像を抱いている
 モナ・リザはなぜ微笑むのか? たて77cmよこ53cm、新聞の見開きほどの肖像の謎に、画家や文学者をはじめ、多くの賢者が挑みました。が、すべて徒労に終わっています。
 微笑の前で気が狂った青年もいました。1911年にルーブルから盗まれたときは、ピカソも取り調べを受けました。
 そして、実に多くのパロディが描かれました。あくびのモナ・リザ。ヌードのモナ・リザ。ダリは立派なひげを生やしました。すべてモナ・リザへのオマージュであり、もしかしたら画家たちのジェラシーだったかも知れませんね。なぜって、男は誰でも心の底に永遠の女性像を抱いているからです。

モナ・リザをスリムに!「チーズ抜きオニオン・ピッツア」
チーズを使わないヘルシーなピザ。トッピングには、アマニ油とエクストラバージンオイルを合わせた、ニップン「アマニブレンド油」で炒めた玉ねぎ、抗酸化作用のあるバリラ「バジルのトマトソース」を。生地はニップン強力小麦粉「イーグル」を使いました。
料理研究家 木澤 智乃


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