第46回 健康の七つの条件とは? 松本光司先生に聞く その1
6月25日号
4月10日号で「ワッハッハ料理教室」を取材したときに、マクロビオティックとは、マクロ(大きな)バイオ(人生の)ティック(技術)の意である、とご紹介しました。が、極意に触れたようで、実は分からないことが多すぎました。改めてマクロを実践・指導する松本光司先生に訊こうと、再びワッハッハ料理教室へ出かけました。松本先生はマクロのリマ・クッキングスクールの校長でもありますが、月に1度、ワッハッハの特別講師をされるなど、マクロの普及に努めていらっしゃいます。
愛知県の生まれ、現在71才。かくしゃくとして心身共に健康そうですが、過去には悲惨な時期もあったようです。浅草の当時有名な「銀鍋」という店で、和食の見習いを始めて10年、やっと1人前の板前になったころ、体に変調がきた。肝硬変と心臓肥大。調理場を離れることになった。そのころ、食べ物でからだが決まること、自然食の世界があることを聞いて、玄米を主食にするなど自然食に変えました。8ヶ月で治った。考えてみれば料理には砂糖を使い、吸い物には化学調味料を使ってきたから、体が変になることも仕方がない、と知ったといいます。
「マクロビオティックの創始者、桜沢如一先生に会ったのもそのころでした。自由人になりたい、そのためには独立しなければと、屋台のおでん屋を始めました。東京オリンピックの年(1964年)の7月でした。銭湯の前で屋台を出すと、鍋を持ってくるんですよ。鍋を預かって、風呂上がりに鍋を渡すんです。砂糖を使わず、子供にも評判が良かった。4年後、府中で食堂を開きました。玄米を使ったマクロの料理の店です。半年は良かった。そのあと、客がこない。また自由人になってしまった(笑)」
 先生は淡々、飄々と話してくれましたが、一般人から見れば波瀾万丈の70年でしょう。
「食育ということ、これが大事です。食べ物は生命のもと。食事をおろそかにした結果、日本は医療費が31兆円もかかる事態になった。病人を作ることばかり考えてきたんです」
 では、健康とはなんでしょうか。ここで先生から、健康の7つの条件を聞きました。
疲れないこと。
ご飯が美味しいこと。
よく眠る。
物忘れしない。
朝から楽しくて仕方がない。
仕事も万事スマートに。
自分に対して嘘をつかない。 
あなたはいくつクリヤー出来ましたか? (以下次号)

写真 松本光司先生を中心に。講習の後は全員でテーブルを囲む。(ワッハッハ料理教室にて)

オリンパスE−410 ズイコーデジタル14−42ミリ

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